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院長のコラム

  • 2023,07,30

    抜歯して健康を取り戻しました

    患者さんから、こんなことをお聞きしました。

    「こちらに来る前は、身体の右側の手足が針に刺されたように痛くて、歩くのもやっとで、このままだったら近いうちに寝たきりになってしまうんじゃないか」と思っていたそうです。

    確かに、右足を引きずり、ゆっくりしか歩けませんでした。

     お口の中を拝見すると、右下の被せものをしている歯の、2本ある根のうち1本が折れていました。

    ご本人は、違和感はあるものの、痛みはないとのことでした。

    しかし、この折れた根が背骨の歪みを生んでいることがわかりま、抜いたらしたので、

    「残念ですが、この歯は抜きましょう。 抜くのは嫌でしょうけれど、抜いたら身体が楽になりますよ」・・・・・とお話をし、抜歯をした次の予約の日のことです。

    患者さんは、ニコニコしてこう言ってくれました。 「お陰様で、歯を抜いたら、右足の痛いのが無くなって、普通に歩けるようになりました」

    このような例は、結構あります。  頭痛、肩こり、腰痛、不眠・・等々

    歯は抜かない方がいいと言われています。 確かにきちんと歯が残っていることは素晴らしいことです。

    しかし、残念なことに根の病気や、ひどい歯槽膿漏の状況、このお話のケースのように歯が折れているような状況の場合はどうでしょう・・・・・

    歯を残すことは大事なことです。 しかし病気を持っている状態の歯は上記のように健康に悪影響を及ぼすこともあります。

    歯を大事にすることは、健康で幸せに人生を送るために必要なこと。

    でも、なんでもかんでも歯を残すことが健康、そして幸せな人生の目的ではないはずです。

    私が歯科医として大事にしていることは「歯を残すことは健康で幸せな人生を送るための手段。しかし場合によっては抜くことも大事なケースはある。 歯ではなく全身との関係性の中で口の健康を保つことが大事。 患者さんが、健康で幸せな人生を送れるようにお口を健康に保つことが歯科医の目的。

    手段と目的を間違えないようにしたい」